大手日本企業でも本格化するグローバル人事機能の設立・拡大と人的資本経営 — 世界の潮流と、日本人事の次なる責任 —

代表メッセージ(2026年の抱負)
人事を「経営と社会を動かす専門職」へ
2026年を迎え、グローバル人事を取り巻く環境は、明確な転換点に入っています。
それは一過性の制度改革や流行ではなく人事という専門職の役割そのものが再定義される局面です。
HRAIはこれまで、「人事で繋ぐ、日本と世界」を掲げ、世界基準のグローバル人事教育と資格認定とグローバルな交流を通じて、人事の専門性と価値を問い続けてきました。
そして今、私たちは次のフェーズへ進みます。人事を、人的資本経営の実行主体として、経営の意思決定に責任を持つビジネスパートナーへと進化させること。
2026年1月に予定しているマレーシアでの大学講演、日本×香港共催ウェビナー、
そして2月から開講する GHR-ProAdvance™(【上級】人事国際教育プログラム) は、その意思表明であり、実践への第一歩です。
この対話と学びの場を、ぜひ多くの皆さまと共有し、「人事で繋ぐ、日本と世界」の取り組みを、次の段階へ前進させていきたいと考えています。
一般社団法人 人事資格認定機構(HRAI)
代表理事 華園ふみ江
日本企業で本格化する「グローバル人事機能」
近年、日本の大手企業を中心に、グローバル人事(Global HR)機能を新たに設立、あるいは戦略的に拡大する動きが加速しています。
2025年の人事国際教育プログラム受講者においても、受講目的として最も多く挙げられたのは次の内容でした。
- グローバル人事部/Global HR Section の新設
- グローバル人事マネジメントの役割への着任
- 海外現地法人の経営・人財マネジメントへの関与
多くの日本企業が今、国内人事の延長線では、もはやグローバル経営を支えきれない
という現実に直面しています。
人事は、制度を管理・運用する存在から、経営と事業をつなぎ、人的資本を価値創出へ導く中核機能へと進化することを求められています。
世界の潮流:人事は人的資本経営の「実行者」
この変化は、日本固有のものではありません。
世界ではすでに、人事の役割は次の段階へと移行しています。
- 人的資本経営の設計と実装を通じて、経営戦略と人財戦略を接続する
- 組織・カルチャー・人財を、経営の意思決定に翻訳する
- 事業成果やPL(損益)に対し、実質的に関与する
つまり人事は、「サポート部門」ではなく、人的資本経営を担う経営パートナーとして価値を示すことが前提となりつつあります。
マレーシア講演で投げかける問い(1月22日)
2026年1月22日、マレーシアの大学 Tunku Abdul Rahman University of Management and Technology にて、日本人事をテーマとした講演を行います。
本講演で扱うのは、成功事例の紹介ではありません。
- なぜ日本の人事制度は「ユニーク」と見られるのか
- その強みは、どこまでグローバルで通用するのか
- そして、どこに限界があるのか
こうした問いを、アジアの人事・経営関係者と共有し、日本企業が今後どのようにグローバル人事機能と人的資本経営を進化させるべきかを探る対話の場とします。
日本×香港共催ウェビナーが描く「グローバル人事の現在地2026」(1月29日)

続く1月29日には、香港のHR専門コミュニティ MP HR Community と、日本×香港 初の共催ウェビナーを開催します。
本ウェビナーでは、日本と香港の実務の最前線から、
- グローバル人事の役割はどこまで拡張しているのか
- 2026年に向けた課題と新たな潮流
- グローバル人事に求められるKSAs(知識・スキル・能力)の変化
をクロスリージョナルに掘り下げます。
ここで共有したいのは「正解」ではありません。人事が、ビジネスのパートナーとして、どう進化していく必要があるのか、の“問い”です。
https://www.ghrjapan.org/event-details/20260129
人的資本経営の実装フェーズへ
GHR-ProAdvance™(2月開講)
こうした世界の潮流を、日本の人事プロフェッショナルに実装していただくため、
HRAIでは2月より GHR-ProAdvance™ 資格認定講座(【上級】人事国際教育プログラム) を開講します。
本プログラムでは、グローバル人的資本経営をリードするグローバル人事カタリスト」 の育成を目的とし、人事国際上級資格 GHR-ProAdvance™ の取得を目指します。
GHR-Professional™資格保持者の次のステップとして、経営に関与できる人事を育成する上級プログラムです。資格未保持者出会っても、規定を満たすマネジメント経験のある方は受講が可能です。
現場で価値を発揮する人事へ:HRBP講座
また、事業部と日常的に向き合い、現場のビジネスパートナーとして活躍したい方には、HRBP講座をお勧めします。HRBPとは、制度を回す人事ではなく、事業の文脈で人財を語り、PLの責任を共有する人事です。
現場はPLの責任を担っています。その責任を理解し、共有しながら、人事の専門家として経営と現場をつなぎ、人的資本の価値を最大化する役割を学びます。
財務情報の基礎理解を含め、ビジネス目線で「People First」を実行できる
KSAs(知識・スキル・能力)を習得する実践講座です。
さらに深まる世界との対話へ
マレーシア講演、日本×香港共催ウェビナー、そしてGHR-ProAdvance™とHRBP講座。これらはすべて、人事を、人的資本経営を担うビジネスパートナーへと進化させるための取り組みです。
来月以降は、実施レポートとしてその成果を共有していきます。
まずはぜひ、「これから始まる対話」にご参加ください。

華園ふみ江
一般社団法人 人事資格認定機構
代表理事
米国公認会計士
ASTAR LLP 代表