「人的資本の情報開示」と「ISO30414」の取得、具体的には何から始めるのか?

「ISO30414」は2018年にスイスのジュネーブに本部を置く、国際標準化機構(ISO)制定した、人財管理―「ヒューマンキャピタル(人的資本)の内部・外部向けのレポーティング(開示)に関するガイドライン」です。労働力の持続可能性をサポートするため、組織に対する人的資本の貢献を考察し、透明性を高めることを目的として、人的資本に関する網羅的・体系的な情報開示のガイドラインとして制定されたものです。国際的な標準を満たす証明となりますので、特に外国人投資家が多い企業にとって、より取得価値が高まります。

人的資本可視化指針」は、今年2022年8月に内閣官房から発表されました。その趣旨は、人的資本の可視化を通じた人的投資の推進です。その中で最も重要で、まず着手すべき事は、「可視化の前提として経営戦略・人材戦略」であるとされています

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以下、「人的資本可視化指針」より、抜粋 人的資本の可視化の前提は、人的資本への投資に係る、経営者自らの明確な認識やビジョンが存在すること。ビジネスモデルや経営戦略の明確化、経営戦略に合致する人材像の特定、そうした人材を獲得・育成する方策の実施、指標・目標の設定などが必要となる • 「人材戦略に関する経営者の議論とコミットメント」、「従業員との対話」、「投資家からのフィードバックを通じた経営戦略・人材戦略の磨き上げ」の一連の循環的な取組の一環として可視化に取り組むことが必要(https://www.cas.go.jp/jp/houdou/pdf/20220830shiryou1.pdf)としています。

では、まず何から始めるのか?

(写真:世界中から1万7千人の人事のプロが集う、SHRM22の年次会議の様子)

企業の現場で、「経営戦略・人材戦略」は誰が実際に担うのか?といえば、本来であれば「経営者」と「人事」です。では、今日から、経営戦略・人材戦略の策定を開始しようとした場合、経営戦略・人材戦略について経営者をサポートできる「人事」が御社では育っているでしょうか?

人事にも「国際的な基本」があります。日本独特の人事制度と思われがちな、「職務等級制度」も実は、「ジョブ分類」と言われるジョブ評価の一つです。

アメリカのみならず、日本以外の国々では「人事は学んで知識を得るべき専門職」というのが常識です。

「人事教育・資格」で世界をリードするのが、SHRM(the Society for Human Resource Management)です。世界165カ国に30万人以上の人事会員を有する組織です。

SHRMの教育プログラムは全て英語でしたが、一般社団法人人事資格認定機構(HRAI)が、公認パートナーとなることで、SHRMエッセンシャルズという人事の基礎教育プログラムが日本語化され、日本語でSHRMクレデンシャルの認定を受けることが可能となりました。

花王株式会社では、今年2月、このSHRMエッセンシャルズプログラムを人事リーダーへの研修に取り入れ、大変な成果をあげています。受講後6ヶ月で、このプログラムからの学びがどの様に実務に役立ったか、についてインタビューしました。

経営目線で、人事を考え実務を遂行しています!」

人事の数字、大切さを実感し、人事KPIをアップグレードしました!」

面接官としての知識・演習、採用面接で早速自分の取り組み方が変わりました!

(写真:花王株式会社 組織研修の様子)

詳しくは、こちらのコラムをご覧ください。

花王株式会社 受講後6ヶ月インタビュー第一弾〜「人事ってかっこいい」人事のプロとしての心構えがつきました〜

SHRMエッセンシャルズプログラムは、6つのモジュールで人事の基礎を包括的かつ横断的に学ぶ短期集中プログラムです。詳しくはこちらをご覧ください。


2023年の受講を早めに計画して、年内の受講申込をお奨めしています。

2023年1月以降、受講料の改定が行われます。

スケジュールなど詳細はこちらをご覧ください


(参考資料)

ISO
ISO 30414:2018 Human resource management — Guidelines for internal and external human capital reporting
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華園ふみ江

一般社団法人 人事資格認定機構
代表理事
米国公認会計士
ASTAR LLP 代表

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