サイバーエージェントの「人事の数字」本当にやっていること! 第二弾【人事データ】と【HRダッシュボード】-前編-

第一弾では、【デジット】と【GEPPO】についてご紹介しましたが、第二弾では、【人事データ】と【HRダッシュボード】についてのお話をご紹介します。

人事データ】 ファクトで語れる人事へ!

曽山さん

人事本部の中に、堤が部長を務める人事データ総括部があり、ファクトで語れる人事を目指し、2019年8月から人事分析のための土台である人事データの整備を開始しました。

それが今、“デジット-Digit” 日本で一番、データに強い人事を創るという、人事管轄ビジョンに繋がっています。

堤さん

「分析」というと華やかな成果物である「分析レポート」「HRダッシュボード」などに目がいってしまい、まずそこから始めようとしてしまいがちですが、重要なのはまずデータの整備からだと考えています。

弊社では2年前からデータの整備に着手し、可視化できる状態を経て、現在は分析/アクションの段階に来ています。

堤さん

データの整備は具体的には、各事業会社や様々なH Rテック・システム(Saas、内製、半内製)の色々なところに散っているデータ、もしくは重複しているデータを1カ所に集約することから始めました。

データの集約で一番の課題となるのは、やはりデータの正確性の担保です。

華園

なるほど、「データの正確性」はどの組織でも課題となるところですよね。「Garbage-in, Garbage-out ゴミを入れればゴミが出てくる」ですが、御社ではデータの正確性の担保に関して具体的にどのような取り組みをされていますか?

堤さん

まず、色々なところに同じ様なデータがあるとタイムラグなどが生じてデータの整合性が取れなくなる課題があります。できるだけタイムリーに各データを繋いで1カ所に集めることです。それから社員のデータは初期データを各社員が入力しますので、その正確性を上げることで改善できます。

一番チャレンジングなのは、頻繁に動くデータの扱いです。例えば、スキルスコアなどアップデートが頻繁にあるデータをいかに適切に更新し、集めていくのか、といったところです。

華園メモ

人事本部に人事データ総括部を置かれている点についても、サイバーエージェントさんの人事・人材における先見の明と戦略力の強さに感銘を受けました。

今回、社内資料をシェアいただいて、Zoomでのインタビューをさせていただきましたが、人事データの管理方法から、運用、ビジョンまでスッキリと初めてお話を伺うものにも分かりやすく説明いただけたことも素晴らしいと思いました。

私は前職のグローバル企業ではI T部門のマネジメントもしておりましたが、正直I Tのマネジメントレポートやプレゼンについては、システムのマッピング一つとっても必要以上に複雑に描かれているケースが多いな(セミコンの設計図を見ているように入り組んでいる様)という感想を持っていました。マネジメントレポートで重要なのは、ビッグピクチャーから話をカスケイドダウンして、段階的に細部に説明を移すシナリオ展開が期待されるところですが、細かい技術的な視点からの説明が多くて、全体像が掴みづらかった印象があります。

データ管理=インプットだけでなく、アウトプットとストーリー展開に長けたサイバーエージェントさんの人事データ総括部の秘訣は何処に?その辺を含めて次に「人事の数字」の過去から未来に向けて、についてお話をお聞きしていきます。

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